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Uttaro契約医療機関インタビュー

上野原市立病院 医事課 小俣優子様(山梨県)

電話予約29.4時間削減!人件費339万円削減!上野原市立病院がUttaroで実現したDX

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 上野原市立病院は、地域の皆様に選ばれる病院をモットーに地域の中核病院として、小児から高齢者まで幅広い世代の健康を支えています。特に、予防接種や健診においては、地域の皆様が安心して医療を受けられるよう、質の高い医療サービスの提供に尽力されています。Uttaro導入による効果をQC発表会で発表し、さらなるDXのブラッシュアップ、患者様と職員双方の負担軽減を目指しています。
 

 今回は特別に、QC発表会の発表動画もご提供いただきましたので、是非ご覧ください。

上野原市立病院

地域 : 

診療科 : 

​山梨県上野原市

総合病院

導入前課題 : 

  • 電話予約業務による職員の負担増大

  • 予約電話の混雑と患者の不満

  • 知識の確認・統一に時間を要する

解決策 : 

  • Uttaroを小児科外来と、秋冬の内科外来で導入
    時間外、休日もネット予約受付

  • Uttaroからの母子手帳写真データ、接種履歴のデジタル管理

  • 年齢、接種間隔自動チェック

  • 多言語対応と患者サポートによる日本語が母国語でない患者への対応効率化

効果:

  • 電話予約業務の大幅な削減と人件費削減

  • 職員のストレス軽減と業務の質の向上

  • 集計機能による正確な発注予測と薬剤ロスの削減

Q...Uttaroの導入/Uttaroを選んだきっかけをお聞かせください。

  • 職員の負担軽減と患者様の利便性向上のために

 当院では、これまで予防接種や健診の予約を電話で受け付けており、特にインフルエンザの時期は電話が鳴りっぱなしで、職員が通常の業務に加えて電話対応に追われる状況でした。高齢者・一般のインフルエンザ・コロナワクチン予約では専用電話4回線で9時~17時まで対応し、事務員1人あたり週2~3回、1時間半~2時間の電話対応に追われていました。小児科の予防接種・乳幼児健診の電話予約は平日16時~17時の1時間のみで対応していました。
 小児科では、看護師が母子手帳の内容を細かく聞き取り、接種間隔を確認するなど、非常に時間がかかり、患者様からも「電話が繋がらない」というご不満の声が多く寄せられていました。このような状況を改善し、職員の負担を軽減するとともに、患者様の利便性を向上させたいという思いから、予約システムの導入を検討し始めました。

  • 導入の決め手

 いくつかのシステムを比較検討しましたが、電子カルテとの連携には莫大な時間と費用がかかることが分かりました。そこで、まずは職員と患者様の負担軽減という「初心」に戻り、ミライズ(電子カルテ)と非連動でも導入可能なUttaroを選びました。特に、小児の予防接種に特化している点、複雑な接種間隔の制御ができる点、そして何よりも「母子手帳の読み取り代行サービス」がある点が決め手となりました。当院は地域柄、外国籍の患者様も多く、7か国語対応という点も大きな魅力でした。

なぜ

Q...Uttaroを利用した予約受付体制についてお聞かせください。

  • 小児科の予防接種・健診の予約はWEB予約中心に、高齢者向けワクチン予約においてもWEB予約増加により利便性向上

 Uttaro導入後、小児科の予防接種・乳幼児健診の予約はWeb予約が中心となりました。導入当初の2024年7月にはWeb予約の割合が73%でしたが、2025年2月現在では90%にまで達しています。これにより、小児科の看護師が電話予約業務から大幅に解放されました。
 また、2024年度の高齢者向けインフルエンザ・コロナワクチン予約においても、Web予約の割合は20%と小児科ほどではありませんが、電話または診察時予約と合わせて、合計1236人の予約を受け付けました。特に、休日や時間外の予約操作数が非常に多く、2024年10月~12月の3ヶ月間で、小児科で287人、高齢者・一般で213人の予約が休日・時間外に行われており、患者様が時間を気にせず予約できるようになったことが分かります。
 さらに、予約数438件のうちWeb予約が353件(約80%)を占め、電話予約業務から約29.4時間解放されました。これにより、2024年度の人件費を前年度比で約339万円削減できたと試算されています。

ここがよかった

Q...Uttaroの実際の運用についてお聞かせください。

  • システムの定着~現場のアイデアを活かしたより便利な運用へ

 運用開始当初は、院内での調整に苦労しました。特に、看護師は日中の業務で手一杯なため、システム操作を覚える時間がないという課題がありました。人員の少ない時には小児科の予約電話のお手伝いさせていただきながら、

たえず動き回っている看護師の様子を見てきたこともあり、現場の「大変さ」を肌で感じていました。そこで看護師さんたちがいつでも確認できるよう、ネットで調べれば分かるような情報もあえて紙媒体のマニュアルとして作成し、パソコンの机に貼るなどして常に目に触れるようにしました。
 また、看護師さんたち自身が主体的に勉強会を企画してくれたことも大きかったです。2日間に分けて少人数制で研修を行い、自分の携帯電話で子供の予約を実際に入れてみるなど、体験を通じて操作を習得してもらいました。出られなかった人には個別に教えるなど、きめ細やかなサポートを心がけました。
 このような地道な努力の結果、看護師さんたちはシステムに慣れ、積極的に意見を出してくれるようになりました。例えば、予約時に患者様から事前に情報を収集するための「備考欄」の活用方法など、現場からのアイデアでさらに便利に運用できるようになりました。

特に活用している機能

Q...特に活用されているUttaroの機能についてお聞かせください。

  • 接種間隔管理、集計分析の機能が特に有用

 特に活用しているのは、やはり「ワクチン予約・接種間隔の管理」と「集計分析機能」です。
 ワクチン予約では、生年月日や過去の接種履歴から接種間隔を自動で計算し、年齢制限に合わない場合は警告表示が出るため、誤接種のリスクが大幅に軽減されました。これは、複雑なワクチン業務において非常に安心感があります。
 そして、集計分析機能は、ワクチンの発注業務において絶大な効果を発揮しています。以前は看護師が手作業で管理していたため不透明だったワクチンの使用量が、Uttaro導入後は正確に把握できるようになりました。今年のインフルエンザワクチンでは、薬剤科から「発注予測がぴったりで、すごい!」と褒められました。廃棄や返品を減らすことができ、経営的なロス削減に大きく貢献しています。

Q...Uttaro活用における工夫についてお聞かせください。

  • 情報共有と連携に注力、小さな問題にも迅速に対処

運用上の工夫としては、まず「情報の共有と連携」を徹底しました。システム上で何か問題が発生したり、設定を変更したりした場合は、すぐに書面にして小児科の看護師全員に回覧し、全員が情報を共有できるようにしました。また、毎日顔を出して「何か困ったことはありませんか?」と声をかけることで、小さな問題も見逃さないように努めました。
 先日、外国籍の患者様で、海外で購入した携帯電話のため日本語表示にならず、予約ができないという相談がありました。すぐにUttaroのサポートに連絡し、本人のお母様にも電話で状況を説明しました。結果的に電波状況が悪かったことが原因と判明し、無事に予約が完了した際には、大変感謝されました。このように、
一人でも困っている患者様がいないよう、迅速な対応を心がけています。

工夫

Q...その他、Uttaroを利用になり、お感じなった事等ございましたらお聞かせください。

  • 予約業務のさらなる効率化へ

 Uttaroは単なる予約システムではなく、医療機関の業務効率化と患者様の満足度向上に大きく貢献するツールだと実感しています。特に、DXが推進される中で、当院のような総合病院では、これまで小さなクリニックが担っていた業務も引き受けるようになり、職員の負担が増しています。そのような状況において、Uttaroは職員のストレスを軽減し、より質の高い医療サービスを提供するための強力な味方となっています。
 今後は、小児科の診察予約への活用や、内科での予防接種予約への導入も検討しています。特に内科では、高齢者向けの肺炎球菌ワクチンなど、自費での接種を希望される方も多く、Uttaroを活用することで、さらに予約業務を効率化できると考えています。
 今回のQC発表会で、当院の取り組みが評価されたことは大変光栄です。Uttaroの導入を通じて得られた成果を、他の医療機関様にも共有し、医療現場全体のDX推進に貢献できれば幸いです。

その他

上野原市立病院

〒409-0112 山梨県上野原市上野原3504番地3

地域の一員として融和の精神で市民の皆様と共に歩みながら、日々の健康を支える信頼の医療パートナーとして、ご自宅と医療を繋ぎ、住み慣れた街で安心して暮らし続けられるサポート。上野原市とともに生きる病院として地域貢献に取り組んでおられます。

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